母乳不足や母親の就労などの理由で、母乳栄養を続けることが困難な場合、人工乳(育児用ミルク)を補って乳汁栄養を行うことを、混合栄養といいます。
混合栄養は、母乳の分泌を維持することが重要で、できるだけ赤ちゃんが自ら、乳汁を吸う「吸啜(きゅうてつ)」をさせるようにすることが大切です。
乳汁期の早期ほど母乳を与える意義は大きいので、母乳の分泌量が少ない場合でも人工乳の追加は必要最低限としましょう。
混合栄養による人工乳の補い方は以下の通りです。
授乳時に毎回人工乳を補う
母乳を十分に吸わせた後、人工乳を不足分だけ追加します。
この方法は授乳のたびにママの乳房が刺激されるので、母乳分泌が低下せず、比較的長期で混合栄養が続けられます。
母乳と人工乳を交互に与える
母乳がかなり不足している時に用いる方法ですが、ママの乳房への吸啜(きゅうてつ)刺激の頻度が少なくなるので、母乳の分泌が次第に低下していくというデメリットがあります。
母乳の回数が1日3回を下回らないように注意しましょう。
母親の就業による混合栄養
母親が就労中で母乳を与えられない時間帯に人工乳を与える方法です。
出勤前と帰宅後は必ず母乳を与えるようにしましょう。
日中も冷蔵母乳や冷凍母乳で母乳を与える回数を増やすことが望ましいです。