気道の分泌物のことを「たん」といい、普通は無意識に飲み込んでいますが、たんの量が病的に増加すると、延髄のせき中枢を刺激して「せき」が起こります。
せきには、たんを伴わない刺激性の乾いたせきと、たんの排出を伴った湿ったせきがあります。

原因

せき中枢を刺激する原因は、主に喉・咽頭・気管・気管支の粘膜からの刺激です。
しかし、他にも胸膜、鼻腔、耳、胃などの刺激も原因となります。
また、冷気、刺激性ガス、ほこりなどを吸いこんだ場合、誤飲、気道の異物などは気道を確保するために、本能的に防衛反応として起こるせきです。

乾いたせき

  • 感冒(急に寒さを感じた時に起こる呼吸器系の風邪の総称)
  • インフルエンザ
  • 急性咽頭炎
  • 急性喉頭炎
  • 急性気管支炎
  • 百日咳
  • 咽頭ジフテリア
  • 肺がんの初期

などにみられます。

湿ったせき

湿ったせきの原因は

  • カタル性の炎症
  • 気管支・肺の炎症で浸出液がたまった場合
  • 肺にうっ血が起きているとき
  • 肺に空洞ができたとき

などの症状が悪化した際に見られます。

該当の疾患としては、

  • 咽頭炎
  • 気管支炎
  • 気管支拡張症
  • 肺結核
  • 肺炎
  • 肺膿瘍(はいのうよう)
  • 肺壊疸(はいえそ)

などです。

せき・たんの家庭看護

原因疾患の治療が第一ですが、対症的に、鎮咳剤、去痰剤を使用します。
病人は、安静にし、暖かくし、たんは飲み込まずに吐き出すようにし、時々うがいもするようにしましょう。
のどや胸部に温湿布をすると楽になります。
伝染性の疾患では、せきをしたとき、飛沫が散って周囲の人に伝染させるので、外出時や家の中でもマスクを利用し、就寝時は口と鼻をタオルなどで覆うようにするといいでしょう。