呼吸するのに努力を必要としたり、努力して呼吸する際に、苦痛を覚える状態を呼吸困難といいます。
呼吸困難になると、病人は強い不安を感じます。

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原因

呼吸困難の原因は以下の通り、非常に多くなっています。

  1. 呼吸運動がよくできていない
    ジフテリア、急性灰白隨炎など
  2. 肺が十分広がったり、縮んだりできなくなる
    湿性胸膜炎、膿胸、自然気胸など
  3. 気道の中の空気の通りが悪い
    異物、ジフテリア、百日咳、気管支喘息など
  4. 肺胞の病変でガス交換が十分できていない
    肺炎、肺結核、肺水腫など
  5. 血液が酸素を十分に取り込めない
    貧血、一酸化炭素中毒など
  6. 肺と全身との血液の循環が悪い
    うっ血性心不全など
  7. 組織での酸素の利用ができない
    青酸中毒など
  8. 呼吸中枢の病的な刺激
    炭酸ガス中毒など

看護

いずれの原因であっても、安静にして、全身の力を抜いてゆっくりと呼吸をするようにしましょう。
衣服や寝具を軽いものにして、枕はできるだけ低くします。
肩にタオルなどを入れて高くし、なるべく首が後に伸びるようにします。
酸素吸入が必要な場合もあります。
鼻中や咽喉の分泌物を取り除き、気管切開や人工蘇生器で他動的に呼吸運動を補助することも必要です。
周囲の人があわせると病人の不安感がつのり、症状を強める場合があるので、落ち着いて接しましょう。