小児糖尿病とは、15歳未満で発症した糖尿病をさします。
1型糖尿病
原因
1型糖尿病は、免疫機能の異常、ウイルス感染が関与しています。
自己免疫により膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンの分泌ができなくなるために発症します。
β細胞が全て破壊されるには、数か月から数年という幅があり、徐々に進行する場合もありますが、無症状の時期もあります。
治療
治療は、インスリン注射、食事療法、運動療法が行われます。
発育期であるため、精神的・身体的な発育障害を引き起こさないように、食事療法を行う必要があります。
年間の発症率は小児10万人に1~2人と考えれています。
生活指導など
罹患した子ども自身が、インスリン注射、食事量、低血糖予防など、糖尿病を正しく自己管理できるように指導するのが大切です。
日常生活や将来への不安に対して、心理面でのサポートや、自身をもって健常児と一緒に生活できるような教育も必要です。
糖尿病児のサマーキャンプの参加も、生活指導に役立っています。
2型糖尿病
2型糖尿病は遺伝との関係が深く、肥満児ではなくても発症する場合がありますが、肥満との関わりは深く、小児肥満の予防は重要な問題です。
年間の発症率は10万人に4~6人となっています。
2型糖尿病は、第一に肥満を予防し、食事でのエネルギー摂取量が過剰にならないように注意し、のちに発症する確率が高い、合併症を予防することが重要な課題です。