出産や育児だけでなく、お子さんの成長につれて、いじめや虐待、登校拒否など様々な問題が出てきます。
それぞれの問題の特徴を把握した上で、相談できる機関があるので、抱え込まずに利用してみましょう。
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様々な相談機関
育児や医療に関して困った場合、相談先としては、保健所、児童相談所、病院・診療所などがあります。
保健所
保健所は、精神保健、難病対策、食品衛生の監視など、地域住民の健康を支える公的機関です。
保健所では、地域住民の相談に応じるため、保健師、栄養士、歯科衛生士などの専門の国家資格をもつスタッフが常在して対応してくれます。
保健所は特定の病気に対する申請窓口としても利用できます。
児童相談所
児童相談所は、子どもの福祉に関する専門機関です。
すべての都道府県に、最低1ヶ所以上設置されており、養護、保健、心身障害など、子どもに関する様々な相談を受け付けてくれます。
最近では、子育て全般の相談を受けられるケースが多くなってきています。
病院・診療所
病院・診療所は病気になったときに利用する機関で、かかりつけの病院・診療所がない場合には、急病に備えて受診先を、予め決めておくようにしましょう。
育児支援の保健サービス
育児には、不安や心配事が常につきまといます。
そんな育児を支援するための保健サービスとして、新生児訪問指導、育児学級、育児相談、思春期相談などがあります。
新生児訪問指導
新生児訪問指導は、新生児(生後28日未満の乳児)がいる家庭を、保健師や助産師が直接訪問し、育児に関するアドバイスを行ってくれます。
新生児の健康や発育に関する問題の解決だけではなく、虐待をなくす効果なども期待できます。
育児学級
育児学級は、おもに地方自治体が主催しているパパやママを対象とした育児教室のことです。
実際に参加しているのは、ママの方が多いようです。
育児においては、ママは孤立しがちな傾向があります。
最初は楽しかった子育ても、しだいに楽しくなくなり、相談する相手もいない状況に陥ってきます。
そんなママたちの不安やストレスを、少しでも和らげることを目的として、育児教室が開催されています。
育児相談
育児に関して、より具体的な相談や、助言を行う事業として「育児相談」があります。
育児相談は地域の医療機関、保健センターなどで実施されていて、保健師や栄養士などが相談に乗ってくれます。
些細な心配事でも、少しでも気になることがあれば、大いに利用しましょう。
思春期相談
思春期相談とは、思春期の子どもに関して、様々な悩みの相談に乗ってもらえる窓口のことです。
思春期には、カラダの悩み、薬物、異性への問題、心の問題など、社会的にも大きく取り上げられる問題も多数にわたっています。
こうした問題は、家族内だけでは解決しにくい、困難な問題も多くあります。
思春期相談は、保健所、保健センターなどで行われていますが、今後は、保健機関だけはなく、教育、福祉など、様々な機関が一体となって対応していく必要が出てくるでしょう。
その他に、親子同士が集まって悩みを話し合う育児グループなどもあります。
おもな相談窓口
子どもに関する問題は、保健や医療の分野だけではなく、福祉、教育、司法、警察など、行政のあらゆる領域にまで及び、相談機関も多種多様です。
そのため「どの窓口に行けばいいのかわからない」といった問題も出てくるでしょう。
こうした場合、総合相談窓口としては児童相談所がありますが、他に家庭児童相談室、民生委員・児童委員なども利用してみましょう。
家庭児童相談室
家庭児童相談室は福祉事務所に設置されています。
子どもの心やカラダに関する相談や、子どもの心身障害に関する相談、幼稚園や学校などでの集団生活における相談など、多岐にわたる相談を受け付けてくれます。
必要に応じて、訪問指導にも応じてくれる場合があります。
民生委員・児童委員
民生委員・児童委員は、地域密着型で活動しています。
おもな業務としては、担当地区の児童や妊婦の生活の把握、児童相談所をはじめ、社会福祉事業者との連携や支援などを行ってくれます。
上記以外にも、
- 法務省や弁護士会による人権相談
- 警察署による非行相談
- 保健所による育児相談
など、子どもに関する相談窓口が設けられているので、利用してみましょう。